物理学ってどんな学問?

物理学は、自然界で起こる様々な現象の基本法則を解き明かしていく学問です。自然界の法則というと、原子・原子核・素粒子などのミクロな世界の成り立ちとそれらを理解するために必要な量子論、そして広大な宇宙空間に浮かぶ星や銀河の世界や時間と空間を結びつける相対論が思い浮かぶことでしょう。
これら極限の世界で成り立つ新しい法則を探ることは、現代物理学の重要なフロンティアです。
私たちの周囲にある世界に目を向けましょう。物質は、固体・液体・気体・プラズマなどの姿を示し、また固体は金属や半導体、磁性体、超伝導など、様々な性質を示します。物理学はこれらの性質を理解する基礎を与えます。最近は生命現象に対する物理学も発展しています。このように、物理学は自然の成り立ちや自然界で起こる様々な現象を、その基礎から明らかにする学問であるということができます。 さらに物理学は、現代の先端的な科学技術の基礎を支えています。例えば、今日のコンピューター社会を支える半導体技術の発展や、様々な用途で用いられているレーザーの発明は、ミクロな世界の物理学の発達なしには成しえなかったものです。このように物理学は、現在そして将来の科学技術の根幹を支える学問でもあるのです。

学群と学類について

筑波大学では、学部段階の教育を学群・学類と呼ばれる組織で行っています。
最近の学問の進展や社会的な要請に対応するため、平成19年度から全学的な学群・学類の再編を行います。その中で、従来は自然 > 学類の一専攻であった物理学専攻は、一つの独立した学類となります。 新し生まれる物理学類では、自然学類で行われていた自然科学の幅広い教育を継続するとともに、高度な専門分野における教育の一層の充実を図っていきます。

筑波大学物理学類の特徴

物理学類では、教授22名、助教授18名、講師9名、助教18名の計67名の教員が講義・演習・実験・セミナーなどを担当しています。これらの教員は、10の研究グループに属して様々な分野で最先端の研究を進めています。4年生では、これらのグループのいずれかに属して卒業研究を行います。また多くの卒業生は大学院生に進学し、それぞれの研究グループで最先端の研究活動を行っています。 また、筑波大学には全国共同利用施設である計算科学研究センター、プラズマ研究センターを始め、多くの物理学に関係する研究センターがあります。さらに筑波研究学園都市には多くの国立・民間の研究施設があります。筑波大学の教員とこれらの研究機関との共同研究も盛んに行われています。